コーポレート・ガバナンス
Corporate Governance

当社コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主の皆様をはじめとする様々なステークホルダーの利益を損なうことのない、迅速かつ適正な意思決定と業務執行を確保し、長期安定的な成長を実現するための効率的な経営体制の確立を基本方針として、コーポレート・ガバナンスの充実・強化に努めております。また、連結経営のもとでグループ会社を含めた適法経営を確保するため、事業運営上の様々なリスク管理を根幹とする内部統制システムを構築し、企業としての社会的責任を忠実に果たしてまいります。
体制図
取締役会
取締役会は原則として毎月1回開催され、社内規程に基づき上程される各議案について審議するほか、法令および定款に定める事項・その他重要事項を決定し、業務執行の監督を行っています。取締役8名で構成され、議長は代表取締役社長が務めています。社外取締役は、業務執行取締役および当社執行体制全般に対する監督、当社ガバナンス体制全般への意見具申を行っています。
監査役会
監査役会は定期に開催され、それぞれの経験を背景とした高い知見と多角的な視点に基づき、 監査の方針、監査計画、監査の方法、その他監査役の職務執行に関する事項の協議・決議を行っています。監査役会は監査役4名で構成され、議長は常勤監査役が務めています。
指名・報酬委員会
指名・報酬委員会は原則として年3回以上開催され、取締役会の諮問機関として取締役の選任・解任、報酬等に関する事項、後継者計画(育成を含む。)に関する事項、その他重要事項で取締役会から諮問を受けた事項について審議しています。指名・報酬委員会は取締役会5名で構成され、委員長は取締役社長が務めています。
経営会議
経営会議は必要に応じて開催され、取締役会付議予定議案の事前審議、その他経営方針や長期的戦略、サステナビリティ方針など経営に関する重要な事項の協議を行っています。経営会議は取締役会同様のメンバーで構成され、議長は取締役会議長が務めています。
執行役員会
執行役員会は原則として毎月1回開催され、会社および子会社の業務執行に関する一定の事項について審議決定を行っています。執行役員会は執行役員24名および常勤監査役で構成され、議長は社長執行役員が務めています。
内部統制システムに関する基本方針
当社は経営理念の下、総合物流企業として、継続的な成長の実現と社会的責任の履践を目指しています。この目的を達成するため、内部統制システムに関する基本方針を定め、体制・制度の構築と運用、および定期的な見直しと改善を行っています。
リスク管理体制に関する運用状況
当社グループでは、日常の職務遂行から生じる多様なリスクを洗い出し、問題発生を可能な限り未然に防止するため、「リスク管理規定」を制定しています。また、同規程にのっとり、コンプライアンス・リスク管理委員会を定期的に開催し、当社グループにおけるリスクの把握とその対応策の立案・実施を図っています(2024年度は12回開催)。
職務執行の有効性および効率性の確保に関する取組みの状況
2024年度の取締役会は取締役8名(うち社外取締役3名)で構成され、監査役4名(うち社外監査役3名)も出席の上、17回開催しました。各議案について活発な意見交換がなされており、意思決定および監督の実効性が確保されているものと考えています。なお、当社は執行役員制度を導入しており、全執行役員が出席する執行役員会を2024年度においては12回開催し、業務執行について機動的に意思決定を図りました。
当社グループにおける業務の適正確保のための体制および運用状況
当社グループにおける経営上の重要事項については、「関係会社管理規程(国内・海外)」に基づき、当社の取締役会、その他の社内経営会議において審議する、もしくは報告を受けることとしています。また、当社内部監査部が監査計画に基づき主要子会社に対する監査を実施し、当社グループにおける業務の適正を確保しています。
監査役監査の実効性確保に関する取組みの状況
当社監査役は取締役会、その他の重要な会議へ出席するとともに、代表取締役との定期的な面談を行い、経営に関する意見交換の機会を確保しています。また、内部監査部より内部監査結果について報告を受けるなど、社内関連部署より主要な報告および資料の提供を受けており、グループ会社についても都度、報告ならびに資料を徴取しています。会計監査人からは、監査結果について定期的に報告を受け、かつ監査の状況について都度、会計監査人より聴取しており、これらを通じて監査役監査の実効性を確保しています。
政策保有株式
政策保有株式の保有に関する方針
当社は中長期的な取引関係の維持・強化、あるいは事業シナジーが見込まれ、中長期的な企業価値の増大に寄与すると判断される場合に限り、政策保有株式を取得・保有します。継続保有の是非については、毎年、個別の銘柄ごとに取引状況や配当等を確認し、保有によるメリットを検証のうえ、取締役会において総合的に判断しています。当社は2030年3月期末までに政策保有株式を30%削減(2025年3月期末時価総額比)する旨を「中期経営計画2030」において公表しています。
政策保有株式の議決権行使に関する方針
当該会社のコーポレート・ガバナンスの強化や株主価値の向上に資するものかどうか、また当社グループへの影響の有無を踏まえ、総合的に賛否を判断いたします。
役員トレーニング
当社は、新任社外役員に対して施設見学会や事業説明会を適宜実施することで、 業務等に関する知識や理解を深めるための機会を提供しております。社内外役員ついては、年に3回対面形式にて外部セミナーを受講し、自身の職責についての知識向上に努めております。これらサポート体制により、取締役会および監査役会における審議や意見表明が十分かつ活発に行われています。
役員報酬
役員報酬における基本方針
①持続的かつ中⻑期的な企業価値の向上を目的として、経営理念および経営戦略に合致した職務の遂⾏を促し、具体的な経営目標の達成を強く機付けるものでなければならない。
②業務執⾏をう取締役の報酬は、株主との利害共有を図るため、中⻑期的な企業価値と連する株式報酬の割合を適切に設定したものとしなければならない。
③当社の役員としての重責に相応しい役員報酬体系としなければならない。
役員報酬体系
| 種類 | 形式 | 給付 | 選定理由 | 取締役 | 社外取締役 | 監査役 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 月額基本報酬 | 固定 | ⾦銭 | 各取締役の職位および職責に対する報酬(基準額×職位計数) | ● | ● | ● |
| 変動 | ⾦銭 | 前年度業績に対する報酬(基準額×業績係数×達成度係数)
|
● | ー | ー | |
| 中⻑期報酬 | 変動 | 株式 | 中⻑期的な企業価値向上促進を目的とした報酬(譲渡制限付株式報酬/RS)
※2024年度の業績要件は、決算短信にて開⽰される営業利益の実績数値が、2023年度の期末営業利益と⽐較して100%以上の水準であること。 |
● | ー | ー |
役員報酬における報酬水準および構成⽐率
取締役の報酬水準は、職位および職責(役割)を基本に、会社の業績水準、社会情勢および他社の報酬水準などを勘案して決定するものとし、社外取締役を除く取締役の報酬構成は、月額基本報酬(現⾦報酬)、および中⻑期報酬(株式報酬)で構成するものとしております。社外取締役および監査役の報酬については、業務執⾏から独⽴した客観的な⽴場から、当社グループ全体の経営を監督あるいは監査するという役割に鑑み、固定給のみで構成される月額基本報酬(現⾦報酬)のみで構成しております。役員報酬の構成⽐率については、中⻑期的な企業価値向上を意識し、固定給(現⾦報酬)60%、変給(現⾦/業績連報酬)35%、中⻑期報酬(株式報酬)5%と、中⻑期的な企業価値向上を意識した設定としております。
役員報酬等の総額(2024年度)
| 役員区分 | 報酬等の総額(百万円) | 報酬等の種類別の総額(百万円) | 役員数(名) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 固定給 | 変給 | 中⻑期報酬 | |||
| 基本報酬 | 業績連報酬 | 非⾦銭報酬 | |||
| 取締役(うち社外取締役) | 317(27) | 199(27) | 108(-) | 9(-) | 10(3) |
| 監査役(うち社外取締役) | 30(18) | 30(18) | - | - | 6(4) |
| 合計 | 347(45) | 229(45) | 108(-) | 9(-) | 16(7) |
- 記載⾦額は百万円未満を切り捨てております。
- 上記の員数には、2024年6月27日開催の第85回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役2名(うち社外取締役0名)および監査役2名(うち社外監査役1名)分が含まれております。
- 取締役の⾦銭報酬の額は、2020年6月26日開催の第81回定時株主総会において年額600百万円以内(うち社外取締役年額50百万円以内)と決議いただいております(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない。)。当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は10名(うち社外取締役2名)であります。また、当該⾦銭報酬とは別枠で、2019年6月27日開催の第80回定時株主総会において、取締役(社外取締役を除く。)に対する株式報酬(譲渡制限付株式報酬)額の上限を年額30百万円以内、交付される株式の総数を年間12,000株以内と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く。)の員数は7名であります。監査役の⾦銭報酬の額は、2020年6月26日開催の第81回定時株主総会において年額60百万円以内と決議いただいております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名であります。
- 当社の業績連報酬は、取締役(社外取締役を除く。)の職位・職責および他社の報酬水準を考慮して決定した基礎給に、前事業年度の業績指標に応じた係数を乗じて算定しております。係数の算定基礎となる業績指標は、持続的かつ中⻑期的な企業価値の向上を目的に、具体的な経営目標の達成を強く動機付けるインセンティブとなるよう選定し、事前に決定しております。なお、当事業年度の報酬に係る業績指標は連結営業収益および連結営業利益を採用しており、前連結会計年度の実績は、連結営業収益が2,667億85百万円、連結営業利益が305億92百万円であります。
- 当社は非⾦銭報酬(株式報酬)として、取締役(社外取締役を除く。)に対し、譲渡制限付株式報酬(事前交付型)を交付しております。譲渡制限期間は交付の日より3年間から30年間までの間で取締役会があらかじめ定める期間とし、また取締役会があらかじめ定める連結営業利益等の業績条件を達成することができない場合には、当社が本交付株式の全部または一部を当然に無償で取得いたします。
スキルマトリックス
当社は取締役および監査役が果たすべき役割に照らし、取締役および監査役が備えるべき専門性を定義しております。
2025年3月31日現在
| 氏名 | 地位 | 属性 | 個別スキル | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 企業経営 | 業界関連知見 | 財務・会計 | 法務・リスクマネジメント | グローバル | 人材・組織開発 | DX | ||||||
| 取締役 | 深井義博 | 代表取締役社長 | ● | ● | ● | ● | ||||||
| 田原典人 | 代表取締役 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
| 平松宏一 | 取締役 | ● | ● | ● | ||||||||
| 長田行弘 | 取締役 | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 椎野和久 | 取締役 | ● | ● | ● | ||||||||
| 保坂 収 | 取締役 | 社外 | 独立 | ● | ● | ● | ||||||
| 松村はるみ | 取締役 | 社外 | 独立 | 女性 | ● | ● | ● | |||||
| 柚木和代 | 取締役 | 社外 | 独立 | 女性 | ● | ● | ● | |||||
| 監査役 | 堀内敏弘 | 常勤監査役 | ● | ● | ● | |||||||
| 黒田 愛 | 監査役 | 社外 | 独立 | 女性 | ● | |||||||
| 秀島友和 | 監査役 | 社外 | 独立 | ● | ||||||||
| 佐々木聖子 | 監査役 | 社外 | 独立 | 女性 | ● | ● | ||||||
スキル選定理由
| スキル | 選定理由 | |
|---|---|---|
| 共通 | ESG・サステナビリティ | 持続可能な社会の実現に向け、社会的課題の解決を当社の事業戦略に織り込んでいくために必要なスキルであるため |
| 個別 | 企業経営 | 経営環境の変化に柔軟に対応し。企業理念やビジョンの実現に向けた挑戦的な経営戦略を立案するために不可欠なスキルであるため |
| 業界関連知見 | 港湾を起点とする当社の事業の特性に鑑み、港湾運送を含む物流業界の知見が、取締役会における戦略立案をモニタリングに不可欠であるため | |
| 財務・会計 | 正確な財務報告の実現と、経営戦略に応じた的確な財務・資本戦略の立案に不可欠なスキルであるため | |
| 法務・リスクマネジメント | 多様化する経営リスクを正確に把握し、効果的な対策を講じることが、企業のレジリエンス強化に不可欠であるため | |
| グローバル | 当社の企業成長の実現において重要なファクターである海外事業戦略の立案・実現のためには、海外マネジメント経験や異文化への造詣が不可欠であるため | |
| 人材・組織開発 | 経営を支える組織の構築や、多様性を受容し成長戦略に即した人材マネジメント基盤の整備・確立に不可欠なスキルであるため | |
| DX | DXを通じた業務効率化や提供価値拡張を実現するにあたり、その推進状況を適切にモニタリングするためには、DX・デジタル技術分野に関する相当程度の知見が不可欠であるため |
取締役会の実効性評価
当社は、 取締役会の実効性の検証を目的として、 取締役会の構成や運営状況に関するアンケートを毎年実施しております。2024年度における実効性評価およびその結果の概要は以下のとおりです。
評価の手法
- 実施方式
アンケート形式(記名式)
- 対象者
取締役8名(うち社外3名)および監査役4名(うち社外3名)計12名
- 設問内容
- 取締役会の構成と運営(7問)
- 経営戦略と事業戦略(9問)
- 企業倫理とリスク管理(6問)
- 業績モニタリングと経営陣の評価・報酬(5問)
- 株主等との対話(3問) 全30問
- 回答方式
5段階評価
大項目ごとにコメント・要望を記載
- 備考
アンケートの設問選定において、 第三者(外部コンサルタント) のアドバイスを受けています。
評価結果
2024年度の評価結果につきましては、各設問に対して概ねポジティブな評価が得られ、かつ「ステークホルダーとの対話の強化・開示の拡充」をはじめ、前年の指摘事項についても改善がみられることから、当社の取締役会は実効的に機能していると評価しました。一方でさらに実効性を高めるため、次のような意見・提言が出されました。
- サイバーセキュリティの脆弱性を認識し、対応を強化すべき。
- 「中期経営計画 2030」期間中に事業ポートフォリオ・マネジメントの実行に係る議論の深耕を期待する。
- ステークホルダーとの対話に関して、投資家との対話結果は適切にフィードバックされているが、従業員や地域社会との対話についてはフィードバックが不足している。
これらを踏まえ、 取締役会の実効性のさらなる向上を目指し、 必要な施策を適宜検討、実施してまいります。
内部監査の実施
当社の内部監査は、代表取締役社長直轄で他業務を行わない独立した組織である内部監査部が担っています。年度ごとに監査計画を作成し、本店および全支店を対象に、法令遵守および業務の適正を確保するために必要な内部統制システムが有効に機能しているかどうかについて、会計(財務報告の信頼性確保)・資産管理他当社事業の各側面における監査を実施しています。
監査実施後は速やかに監査調書を作成して経営責任者に提出しています。監査での指摘事項については、改善措置の実施状況をフォローしています。
株主・投資家とのコミュニケーション
当社では、ホームページへの決算短信、有価証券報告書などの掲載をはじめ、株主・投資家の皆さまへのタイムリーな情報発信に努めています。また、機関投資家・アナリスト向けには決算説明会(年2回)のほか個別面談を随時実施し、経営状況や事業戦略について、ご理解いただけるようにしています。定時株主総会については、毎年6月下旬に開催しています。より多くの株主の皆さまに出席していただけるよう、また総会議案を検討していただけるよう、余裕を持って招集通知を発送するとともに、インターネットによる議決権行使制度も整えています。
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